※現パロ睡蛮♀
戸惑いながら触れた先で、睡骨の手のひらは静かに受け止められた。小さく丸みを帯びた胸は、確かにいつもと随分違っている。
もちろん、目にするのはこれが初めてではない。散々頭の中でも言い聞かせてきたことなのに、自分は何も分かっていなかったのだろうか。目の前の恋人が身体的には紛れもなく女性なのだということを、今になって強く思い知らされるようだった。
「どうだ?」
「ど、………」
そんな複雑な感情などさておきという風に、肩越しにこちらを見上げようとする眼差しには純粋な好奇が宿っている。睡骨は視線を彷徨わせながら、おずおずと口を開いた。
「……嫌じゃ、ないか?」
口にこそ出さないが、元の身体に戻れずにいることを一番不安に思っているのは彼の筈だ。だからこうして行為を許しているのも、本当はどこか無理をしているのではないか。そう考えてから、睡骨は自身の迂闊さに眉を曇らせる。こんな形で問いかけたところで、拒否などできる訳がないだろうに。
すると、不意に伸ばされた腕が、睡骨の首を引き寄せた。
「……っ」
息を混じり合わせるキス。最初は少しばかり強引だった舌先は、次にはやんわりと睡骨を誘い出して、甘えるように絡められる。目を閉じると、小さな水音だけが耳に響いた。繰り返すうちに、体中がたまらない何かで満たされていくのを感じる。腕の中の温もりを強く抱きしめた。いつもと何も変わらない。言葉が無くとも、それが答えだった。
睡骨は再び膨らみを包み込むと、ゆっくりと、ゆっくりと指で押し上げる。その実にぎこちない仕草に彼が笑った気がしたが、それでもこちらのペースに委ねてくれているのは幸いだった。正直なところ、あまり余裕がないのである。緩やかに突起を擦ると、蛮骨は僅かに息を漏らして、くすぐったそうに身を揺らす。恋人をシーツの上に横たわらせた睡骨は、ささやかな乳房に唇を寄せた。