覚え書き(2)
ここからがやっと本題なんですけど……(??)
しばらく前に、アニメ応援企画で高橋先生への質問コーナーがあったじゃないですか。
ttps://app.sunday-webry.com/event/rumiko_question/index.html
(↑)の上から4つめの質問へのアンサーに、個人的にすごく興奮してしまいまして……。本文読まれた方は分かると思うんですが、その質問では「七人隊のメンバーは大兄貴がスカウトしたのか」「蛮骨と蛇骨は最初のメンバーなのか」の2点が問われています。
アニメではオリジナルの回想シーンがあり、そこでは「大兄貴と蛇骨は七人隊結成前よりつるんでいて、大兄貴が七人隊を作ることを決めた」流れが描かれていました(後のドラマCDも一応それに準じた結成秘話という感じで、大兄貴が弟分たちを一人一人スカウトしていったという内容でした)
この質問者さまの投げかけは、要するに原作の大兄貴もこのアニメ設定と同じ前提が当てはまるのか?という意味合いに等しいのかなと思います。
私自身、先にアニメからの回想が提示されていたこともあり、当初は上記のような設定を足がかりに妄想を広げていた時期もありました。でも「原作の大兄貴」という目線で考えていると、段々違和感を覚えてきて。何かというと「正直なところ、(大兄貴が)なんで七人隊の首領になったのかが全然わからない」という最初の疑問に戻って来てしまったんですね。
大兄貴が自分から七人隊を作ることを決め、メンバーをスカウトしたなら、そこにはなにがしかの目的(動機)があったはずです。アニメでは大兄貴による「蛮竜への願掛け(=力が欲しい)」が最初の切っ掛けとして設定されていました。原作の大兄貴にはそれがありません。もちろん、傭兵集団としての形は、あくまで生活をするため(金を稼ぐため)の手段でしかないという可能性も普通にあると思います。それについては高橋先生も「一緒にいた方が仕事がしやすいなどなにかメリットを感じたのかも」と述べられているので、そういう面も大きいのでしょう。ただそれが主目的としてしまうと、大兄貴が自分からわざわざ残忍な外道集団の七人隊を結成するまでに至った動機としては薄いというか、しっくり来ないなというのが本音です。
こんな感じで色々ああでもないこうでもない……と考えていたわけなんですが、実はこの一年ほどで、自分の中でひとつしっくりくる答え(幻覚)が見つかったんですよ。。
そもそも論のようになってしまうのですが、私が「大兄貴がなんで七人隊の首領になったのか分からない」と言っていたのは、結局のところ「大兄貴が自ら弟分を集め、七人隊を発足させた」という前提に縛られていたからなんですよね。その積極的な行動と、大兄貴の中身の見え無さが私の中ではどうにも一致しないというか、齟齬があるように思えてしまって。
例えばアニメだとドラマCDで大兄貴がショービジネスを始めてしまうじゃないですか。もちろんネタ時空なのであれはああいうものとして良いのですが、原作の大兄貴は、自分からそういう企画を起こす人間じゃないと思っています。大兄貴は首領でリーダーだけど、七人隊の将来の方向性を考えているとは到底思えないんですよね。大兄貴には過去も未来も無く、「今」だけを生きてるという印象が強いので。もし大兄貴に傭兵以外のことをやろうと模索する意志とやる気があるなら、やはり七人隊の首領になんて初めからなっていないのではないかと感じてしまうのです。大兄貴はたまたま戦国時代に生まれ、その力の強さがたまたま合致したので七人隊の首領になったけれど、多分そうでなければそういうリーダーとして生きることは無いんじゃないかなと。本編においても集団で行動することのほとんど無かった大兄貴、そして最後自ら一人になった姿を見ていて、本来は「個」の人だったんだろうなと強く感じるのです。
そういう訳で、大兄貴がなんで七人隊の首領をやっているのかわからないと言っている一方、大兄貴が七人隊の首領以外の人生を送っている姿も私は浮かびません。大兄貴が七人隊の首領にふさわしいのは間違いないんですよね。大兄貴の代わりはいなくて、他の誰もあの6人を纏められない。七人隊が成立したのは大兄貴の力があってこそ。ただ唯一、その大兄貴が七人隊を結成した目的だけが宙に浮いている、というのが私の脳内だったんですが、なら、逆に考えてみればどうなのかと。つまり、「目的を持っていたのは大兄貴ではなく、別の誰かだったのではないか」という視点です。ショービジネスの例えで言うなら、原作の大兄貴が自らそれを立案するとは思えない。なら、誰がそれを提言したのかというと、私はそういうことをするのは煉骨しかいないと思います。同じように、当初七人隊を結成することにメリットを見いだしたのは大兄貴ではなく、煉骨だったのではないかと思って。私はこう考えた瞬間、なるほどな!(?)と合点がいきました。
大兄貴と煉骨の関係性が複雑なのは本編からして明らかですが、私はこの二人はかなり最初から付き合いがあるのだろうと感じています。おそらくは蛇骨ともそれほど変わらないくらいに(高橋先生も大兄貴と蛇骨は初期メンバーと考えるとしっくりくると回答されていますが、この「初期メンバー」は二人きりだと確定する言葉ではないので、煉骨が含まれていてもおかしくないと思います)
ここは興奮するので何度も言っているのですが、原作の煉骨が大兄貴に欠片を出せと言われた時に「なんのことだ」と堂々と白を切るじゃないですか。少なくともあの段階で煉骨は大兄貴に怯えてなんかいなくて、むしろ舐めていますよね。
ワイド版で高橋先生が「煉骨はチームに一人はいて欲しい二心があるタイプ。そういう人がいた方が、チームが仲良く纏まっているより良いなと思った」という旨の発言をされてるんですが、私は煉骨のそういう悪人としての部分が大好きで……。なので、欠片の件も、今までもあの手のことを何度もやっているから出来る態度だと思うんですね。少なくともこの頃の煉骨は大兄貴のことを分かってて、裏で何かをしてても上手くやれるつもりがあったんです。でも蘇り後はそれが崩れることが起きた。ずばり、最猛勝ネットワーク(?)です。これにより、煉骨の行動はまさしく大兄貴に筒抜けになってしまったんです。生前なら大兄貴が知らないで済ませられたこと、そこまで追及しなかったことも、そうは問屋が卸さなくなった。っていうのは真面目に二人の決裂の一因としてあると思ってるんですが、ともかくこの欠片の件でのやりとりは、生前の腹の探り合いを感じさせて非常に興奮する場面でして……(大兄貴が欠片を差し出した煉骨に「素直だな」と言うのは、普段の煉骨の行動がそうでなかったことへの裏返しだと思ってます)二人の力関係は単に煉骨<大兄貴では無かったのだろうこと、煉骨も大兄貴が力で束ねた「あの人殺しの集団」の一人と呼ぶにふさわしい、一筋縄ではいかない人間だったのだろうことを感じさせます。好き。
あと、煉骨が「あんなガキに」と心の中で思っていますが、これは実際に煉骨が「あんなガキ」だった頃の大兄貴を知っているからかなと思ったりします。要するに、首領になる前のただの「蛮骨」だった頃です。幻覚に幻覚を重ねた過程をしていますが、私は大兄貴を「大兄貴」という存在にしてしまったのは、おそらく煉骨なのだろうと考えています。蛇骨が煉骨にも大兄貴にも「兄貴」と呼ぶ、というのはよく言われていることですが、私もこのことから蛇骨と大兄貴が初期メンバーだったのだろうことは納得がいきます。であれば「蛮骨」を兄貴ではなく「大兄貴」と呼び始めた人物が他にいるはずで、私はそれに当てはまるのは煉骨しかいないだろうと思っています(大兄貴が自分から大兄貴と呼べと他人に言うとはとても思えないので。。)
そしてここで高橋先生の例の質問への回答を思い起こしたいのですが、質問者さまは「大兄貴が七人隊をスカウトして集めたのか」と尋ねられてますよね。あくまで大兄貴が主体なんです。けれど、先生のアンサーはそれに答えているようで答えていない。先生が述べているのは、「七人隊のメンバーは各々一人で生きていけるくらいの強さがあった」「そういう人たちが集まるからには最強の核となるリーダーが必要で、それが蛮骨であった」という話なんです。なんでしょう、すごく……受動的じゃないですか……………??
先生の答え方は「大兄貴が動いた」ではなく「結果としてそうなった」なんです。この文章を見ている分には「大兄貴が七人隊を自分でスカウトして結成した」イメージは沸いてこなくて、「最強の核となるリーダーが必要だった」誰かが存在してたことになるというか。それが誰かと考えたら、やっぱり煉骨しかいないと思うんですよ。どうしよう。幻覚の辻褄が補強されてしまった。
妄想なんですけど、(※この覚え書きには全文妄想しか無いです)七人隊を使って具体的に(殺しが楽しい意外の)利益を得たい、上りたいと考えそうなのってキャラ的に煉骨くらいしかいないんですよ。七人隊を結成する「メリット」が考えられて、それを大兄貴に提言した人物がいたとすればそれは煉骨なんです。煉骨は蛮骨という人間の利用価値を見いだした側の人間であってほしいし、大兄貴に自分と行動を共にする利点を説得していてほしい。
私は煉骨のような人間が七人隊にいるのは、そうでなくてはならない明確な理由があったからだと思ってます。大兄貴が「あんなガキ」であることも、学が無いことも、戦略が無い人間であることも煉骨は初めから十分理解してるはずです。それでも従うのは、蛮骨という男に利用価値を見いだし、自分はその中で上手く立ち回れる自信があったからだと思うんです(だから原作の煉骨は大兄貴の悪口や愚痴を他人に言ったりしないイメージですね。表向き従っている感じなので)
もちろん、煉骨は提言しただけなので最終的に決めたのは大兄貴だと思うんですけど。でも「大兄貴」という「七人隊の首領」を作り上げた片棒を担いでるのが煉骨だと考えたら、なんかこう……、、いいな……と思いますね……。やがて煉骨がその「大兄貴」を制御しきれずに自分が縛られてしまうというとこ、えっちだと思います。好き。
というあれこれを踏まえると、大兄貴と煉骨の最後のやりとりに漂う空気感が非常にしっくりくるというか。あそこの「てめえのやってることとどこが違う」に「違うね」と返した大兄貴のどこか幼い感じ、あれはきっと煉骨と出会った頃の大兄貴なんだろうななんて私は思う訳です。「七人隊」は多分この二人が始めて、そして大兄貴の手で終わらせたんだろうなと。煉骨が大兄貴へ叛心を抱いていた一方で、大兄貴は煉骨のことやっぱり好ましく思ってたんだろうと思います。そうでなければ大兄貴は煉骨と行動を共にしないだろうと思うので。おそらく隊の中でも長い付き合いがあったのだろう煉骨が大兄貴のことを分かっているつもりで見誤り、大兄貴が先手を打って欠片を抉り取ったところが二人の関係性の結果を表しているようで好きですね。大兄貴の方が煉骨をよく把握している。えっちです。私はこの場面が二人の永遠の決裂で断絶に感じられるとこが大好きなので原作の七人隊は地獄で再会せず解散してほしいです。好き。大兄貴はえっち(高橋先生の回答が個人の幻覚の幻覚を裏付けてしまう内容で興奮したという話をしたかっただけなんですが長い……)
おわり
しばらく前に、アニメ応援企画で高橋先生への質問コーナーがあったじゃないですか。
ttps://app.sunday-webry.com/event/rumiko_question/index.html
(↑)の上から4つめの質問へのアンサーに、個人的にすごく興奮してしまいまして……。本文読まれた方は分かると思うんですが、その質問では「七人隊のメンバーは大兄貴がスカウトしたのか」「蛮骨と蛇骨は最初のメンバーなのか」の2点が問われています。
アニメではオリジナルの回想シーンがあり、そこでは「大兄貴と蛇骨は七人隊結成前よりつるんでいて、大兄貴が七人隊を作ることを決めた」流れが描かれていました(後のドラマCDも一応それに準じた結成秘話という感じで、大兄貴が弟分たちを一人一人スカウトしていったという内容でした)
この質問者さまの投げかけは、要するに原作の大兄貴もこのアニメ設定と同じ前提が当てはまるのか?という意味合いに等しいのかなと思います。
私自身、先にアニメからの回想が提示されていたこともあり、当初は上記のような設定を足がかりに妄想を広げていた時期もありました。でも「原作の大兄貴」という目線で考えていると、段々違和感を覚えてきて。何かというと「正直なところ、(大兄貴が)なんで七人隊の首領になったのかが全然わからない」という最初の疑問に戻って来てしまったんですね。
大兄貴が自分から七人隊を作ることを決め、メンバーをスカウトしたなら、そこにはなにがしかの目的(動機)があったはずです。アニメでは大兄貴による「蛮竜への願掛け(=力が欲しい)」が最初の切っ掛けとして設定されていました。原作の大兄貴にはそれがありません。もちろん、傭兵集団としての形は、あくまで生活をするため(金を稼ぐため)の手段でしかないという可能性も普通にあると思います。それについては高橋先生も「一緒にいた方が仕事がしやすいなどなにかメリットを感じたのかも」と述べられているので、そういう面も大きいのでしょう。ただそれが主目的としてしまうと、大兄貴が自分からわざわざ残忍な外道集団の七人隊を結成するまでに至った動機としては薄いというか、しっくり来ないなというのが本音です。
こんな感じで色々ああでもないこうでもない……と考えていたわけなんですが、実はこの一年ほどで、自分の中でひとつしっくりくる答え(幻覚)が見つかったんですよ。。
そもそも論のようになってしまうのですが、私が「大兄貴がなんで七人隊の首領になったのか分からない」と言っていたのは、結局のところ「大兄貴が自ら弟分を集め、七人隊を発足させた」という前提に縛られていたからなんですよね。その積極的な行動と、大兄貴の中身の見え無さが私の中ではどうにも一致しないというか、齟齬があるように思えてしまって。
例えばアニメだとドラマCDで大兄貴がショービジネスを始めてしまうじゃないですか。もちろんネタ時空なのであれはああいうものとして良いのですが、原作の大兄貴は、自分からそういう企画を起こす人間じゃないと思っています。大兄貴は首領でリーダーだけど、七人隊の将来の方向性を考えているとは到底思えないんですよね。大兄貴には過去も未来も無く、「今」だけを生きてるという印象が強いので。もし大兄貴に傭兵以外のことをやろうと模索する意志とやる気があるなら、やはり七人隊の首領になんて初めからなっていないのではないかと感じてしまうのです。大兄貴はたまたま戦国時代に生まれ、その力の強さがたまたま合致したので七人隊の首領になったけれど、多分そうでなければそういうリーダーとして生きることは無いんじゃないかなと。本編においても集団で行動することのほとんど無かった大兄貴、そして最後自ら一人になった姿を見ていて、本来は「個」の人だったんだろうなと強く感じるのです。
そういう訳で、大兄貴がなんで七人隊の首領をやっているのかわからないと言っている一方、大兄貴が七人隊の首領以外の人生を送っている姿も私は浮かびません。大兄貴が七人隊の首領にふさわしいのは間違いないんですよね。大兄貴の代わりはいなくて、他の誰もあの6人を纏められない。七人隊が成立したのは大兄貴の力があってこそ。ただ唯一、その大兄貴が七人隊を結成した目的だけが宙に浮いている、というのが私の脳内だったんですが、なら、逆に考えてみればどうなのかと。つまり、「目的を持っていたのは大兄貴ではなく、別の誰かだったのではないか」という視点です。ショービジネスの例えで言うなら、原作の大兄貴が自らそれを立案するとは思えない。なら、誰がそれを提言したのかというと、私はそういうことをするのは煉骨しかいないと思います。同じように、当初七人隊を結成することにメリットを見いだしたのは大兄貴ではなく、煉骨だったのではないかと思って。私はこう考えた瞬間、なるほどな!(?)と合点がいきました。
大兄貴と煉骨の関係性が複雑なのは本編からして明らかですが、私はこの二人はかなり最初から付き合いがあるのだろうと感じています。おそらくは蛇骨ともそれほど変わらないくらいに(高橋先生も大兄貴と蛇骨は初期メンバーと考えるとしっくりくると回答されていますが、この「初期メンバー」は二人きりだと確定する言葉ではないので、煉骨が含まれていてもおかしくないと思います)
ここは興奮するので何度も言っているのですが、原作の煉骨が大兄貴に欠片を出せと言われた時に「なんのことだ」と堂々と白を切るじゃないですか。少なくともあの段階で煉骨は大兄貴に怯えてなんかいなくて、むしろ舐めていますよね。
ワイド版で高橋先生が「煉骨はチームに一人はいて欲しい二心があるタイプ。そういう人がいた方が、チームが仲良く纏まっているより良いなと思った」という旨の発言をされてるんですが、私は煉骨のそういう悪人としての部分が大好きで……。なので、欠片の件も、今までもあの手のことを何度もやっているから出来る態度だと思うんですね。少なくともこの頃の煉骨は大兄貴のことを分かってて、裏で何かをしてても上手くやれるつもりがあったんです。でも蘇り後はそれが崩れることが起きた。ずばり、最猛勝ネットワーク(?)です。これにより、煉骨の行動はまさしく大兄貴に筒抜けになってしまったんです。生前なら大兄貴が知らないで済ませられたこと、そこまで追及しなかったことも、そうは問屋が卸さなくなった。っていうのは真面目に二人の決裂の一因としてあると思ってるんですが、ともかくこの欠片の件でのやりとりは、生前の腹の探り合いを感じさせて非常に興奮する場面でして……(大兄貴が欠片を差し出した煉骨に「素直だな」と言うのは、普段の煉骨の行動がそうでなかったことへの裏返しだと思ってます)二人の力関係は単に煉骨<大兄貴では無かったのだろうこと、煉骨も大兄貴が力で束ねた「あの人殺しの集団」の一人と呼ぶにふさわしい、一筋縄ではいかない人間だったのだろうことを感じさせます。好き。
あと、煉骨が「あんなガキに」と心の中で思っていますが、これは実際に煉骨が「あんなガキ」だった頃の大兄貴を知っているからかなと思ったりします。要するに、首領になる前のただの「蛮骨」だった頃です。幻覚に幻覚を重ねた過程をしていますが、私は大兄貴を「大兄貴」という存在にしてしまったのは、おそらく煉骨なのだろうと考えています。蛇骨が煉骨にも大兄貴にも「兄貴」と呼ぶ、というのはよく言われていることですが、私もこのことから蛇骨と大兄貴が初期メンバーだったのだろうことは納得がいきます。であれば「蛮骨」を兄貴ではなく「大兄貴」と呼び始めた人物が他にいるはずで、私はそれに当てはまるのは煉骨しかいないだろうと思っています(大兄貴が自分から大兄貴と呼べと他人に言うとはとても思えないので。。)
そしてここで高橋先生の例の質問への回答を思い起こしたいのですが、質問者さまは「大兄貴が七人隊をスカウトして集めたのか」と尋ねられてますよね。あくまで大兄貴が主体なんです。けれど、先生のアンサーはそれに答えているようで答えていない。先生が述べているのは、「七人隊のメンバーは各々一人で生きていけるくらいの強さがあった」「そういう人たちが集まるからには最強の核となるリーダーが必要で、それが蛮骨であった」という話なんです。なんでしょう、すごく……受動的じゃないですか……………??
先生の答え方は「大兄貴が動いた」ではなく「結果としてそうなった」なんです。この文章を見ている分には「大兄貴が七人隊を自分でスカウトして結成した」イメージは沸いてこなくて、「最強の核となるリーダーが必要だった」誰かが存在してたことになるというか。それが誰かと考えたら、やっぱり煉骨しかいないと思うんですよ。どうしよう。幻覚の辻褄が補強されてしまった。
妄想なんですけど、(※この覚え書きには全文妄想しか無いです)七人隊を使って具体的に(殺しが楽しい意外の)利益を得たい、上りたいと考えそうなのってキャラ的に煉骨くらいしかいないんですよ。七人隊を結成する「メリット」が考えられて、それを大兄貴に提言した人物がいたとすればそれは煉骨なんです。煉骨は蛮骨という人間の利用価値を見いだした側の人間であってほしいし、大兄貴に自分と行動を共にする利点を説得していてほしい。
私は煉骨のような人間が七人隊にいるのは、そうでなくてはならない明確な理由があったからだと思ってます。大兄貴が「あんなガキ」であることも、学が無いことも、戦略が無い人間であることも煉骨は初めから十分理解してるはずです。それでも従うのは、蛮骨という男に利用価値を見いだし、自分はその中で上手く立ち回れる自信があったからだと思うんです(だから原作の煉骨は大兄貴の悪口や愚痴を他人に言ったりしないイメージですね。表向き従っている感じなので)
もちろん、煉骨は提言しただけなので最終的に決めたのは大兄貴だと思うんですけど。でも「大兄貴」という「七人隊の首領」を作り上げた片棒を担いでるのが煉骨だと考えたら、なんかこう……、、いいな……と思いますね……。やがて煉骨がその「大兄貴」を制御しきれずに自分が縛られてしまうというとこ、えっちだと思います。好き。
というあれこれを踏まえると、大兄貴と煉骨の最後のやりとりに漂う空気感が非常にしっくりくるというか。あそこの「てめえのやってることとどこが違う」に「違うね」と返した大兄貴のどこか幼い感じ、あれはきっと煉骨と出会った頃の大兄貴なんだろうななんて私は思う訳です。「七人隊」は多分この二人が始めて、そして大兄貴の手で終わらせたんだろうなと。煉骨が大兄貴へ叛心を抱いていた一方で、大兄貴は煉骨のことやっぱり好ましく思ってたんだろうと思います。そうでなければ大兄貴は煉骨と行動を共にしないだろうと思うので。おそらく隊の中でも長い付き合いがあったのだろう煉骨が大兄貴のことを分かっているつもりで見誤り、大兄貴が先手を打って欠片を抉り取ったところが二人の関係性の結果を表しているようで好きですね。大兄貴の方が煉骨をよく把握している。えっちです。私はこの場面が二人の永遠の決裂で断絶に感じられるとこが大好きなので原作の七人隊は地獄で再会せず解散してほしいです。好き。大兄貴はえっち(高橋先生の回答が個人の幻覚の幻覚を裏付けてしまう内容で興奮したという話をしたかっただけなんですが長い……)
おわり