先日、お世話になってる方がなんと睡蛮現パロコピー本(現パロですよ!)を発行されまして、ありがたくも拝読させて頂きました……!!(※現在頒布等はされていません)
お話は短いものだったんですけど、完成までがほんとに早くてびっくりしました。私も精進します…………。
やっぱり紙はWEB上で拝見するのとはまた違うドキドキがあって、改めて良いなあと噛みしめる次第です。右画像はその素敵な内容を受けた私の妄想感想的なイメージ図です……(?)睡蛮はかわいい。改めてありがとうございました!!
今年の1月、pixivに「睡蛮本になる予定の漫画の前半部分」を上げてから信じられないことに年末になろうとしています(信じられない)
そして分かっていたことですがこのまま普通に年を跨ぎます。年内には完成できると思っていた時期も確かにありました……。
投稿の方を見たら発行時期について「早ければ3月」なんて書いてるんですよね。そもそも出す出す詐欺になるのが怖くて最初から保険を掛けまくった書き方をしてたつもりなので嘘はついてないんですけど……。
とはいえ、当時ありがたくもアンケートにご協力下さった方がもう待っていて下さらなくても当然だろうと思っています。でももし今でも待って下さっている方がいらっしゃったのならそれは本当に嬉しく、そしてお待たせして申し訳ないですという言葉に尽きるので、一応経過報告的な言い訳をこうして書いておくのですが、
結論から言うと睡蛮本はみとの中で飽きた、挫折したなどということは一切なく、本は発行倒れした訳ではないので今のところいつの日か必ず出ます。ただまだいつ出ます!と確信をもって宣言できる状態ではありません。という感じです……。
作業は正直休みの日じゃないとできないんですが、それでも間違いなくのろのろ進んでいますし、私としては飽きたどころか日に日に思い詰めて(??)いるような感じですので、これは本当にもう無理だなとならない限りはその内発行はされます(本当に無理だなとなった際には、最初に投稿で記載したとおりpixivで完成分を公開するつもりです)
ちなみにこんなに遅いのはなんでか?と言いますと、情けない話ですが私の体力や集中力がこの1、2年でめちゃくちゃ落ちてしまったのと、単純に自身の画力に見合わない感じのものを描こうとして四苦八苦してるからだと思います(実を言うと前半部分を投稿した後になってもっとこういう場面を入れたいなどの欲が後から沸いてきて、元々考えてたものをやり直したり上手く繋げられなくて悩んでたりもだもだしてたのもあります)
睡蛮のことは真面目に毎日考えてるので………。本が形にならない限りこの苦しみは未だ昇華される気配がないので地道にがんばります。もしタイミングが合って完成物を読んで下さる方がいらっしゃれば、その時は私のメンタルケアにお付き合い頂くようなものなのでよろしくお願いします(??)
以前頂いたハロウィン睡蛮に触発された安易なパロ(今頃)
ここからがやっと本題なんですけど……(??)
しばらく前に、アニメ応援企画で高橋先生への質問コーナーがあったじゃないですか。
ttps://app.sunday-webry.com/event/rumiko_question/index.html
(↑)の上から4つめの質問へのアンサーに、個人的にすごく興奮してしまいまして……。本文読まれた方は分かると思うんですが、その質問では「七人隊のメンバーは大兄貴がスカウトしたのか」「蛮骨と蛇骨は最初のメンバーなのか」の2点が問われています。
アニメではオリジナルの回想シーンがあり、そこでは「大兄貴と蛇骨は七人隊結成前よりつるんでいて、大兄貴が七人隊を作ることを決めた」流れが描かれていました(後のドラマCDも一応それに準じた結成秘話という感じで、大兄貴が弟分たちを一人一人スカウトしていったという内容でした)
この質問者さまの投げかけは、要するに原作の大兄貴もこのアニメ設定と同じ前提が当てはまるのか?という意味合いに等しいのかなと思います。
私自身、先にアニメからの回想が提示されていたこともあり、当初は上記のような設定を足がかりに妄想を広げていた時期もありました。でも「原作の大兄貴」という目線で考えていると、段々違和感を覚えてきて。何かというと「正直なところ、(大兄貴が)なんで七人隊の首領になったのかが全然わからない」という最初の疑問に戻って来てしまったんですね。
大兄貴が自分から七人隊を作ることを決め、メンバーをスカウトしたなら、そこにはなにがしかの目的(動機)があったはずです。アニメでは大兄貴による「蛮竜への願掛け(=力が欲しい)」が最初の切っ掛けとして設定されていました。原作の大兄貴にはそれがありません。もちろん、傭兵集団としての形は、あくまで生活をするため(金を稼ぐため)の手段でしかないという可能性も普通にあると思います。それについては高橋先生も「一緒にいた方が仕事がしやすいなどなにかメリットを感じたのかも」と述べられているので、そういう面も大きいのでしょう。ただそれが主目的としてしまうと、大兄貴が自分からわざわざ残忍な外道集団の七人隊を結成するまでに至った動機としては薄いというか、しっくり来ないなというのが本音です。
こんな感じで色々ああでもないこうでもない……と考えていたわけなんですが、実はこの一年ほどで、自分の中でひとつしっくりくる答え(幻覚)が見つかったんですよ。。
そもそも論のようになってしまうのですが、私が「大兄貴がなんで七人隊の首領になったのか分からない」と言っていたのは、結局のところ「大兄貴が自ら弟分を集め、七人隊を発足させた」という前提に縛られていたからなんですよね。その積極的な行動と、大兄貴の中身の見え無さが私の中ではどうにも一致しないというか、齟齬があるように思えてしまって。
例えばアニメだとドラマCDで大兄貴がショービジネスを始めてしまうじゃないですか。もちろんネタ時空なのであれはああいうものとして良いのですが、原作の大兄貴は、自分からそういう企画を起こす人間じゃないと思っています。大兄貴は首領でリーダーだけど、七人隊の将来の方向性を考えているとは到底思えないんですよね。大兄貴には過去も未来も無く、「今」だけを生きてるという印象が強いので。もし大兄貴に傭兵以外のことをやろうと模索する意志とやる気があるなら、やはり七人隊の首領になんて初めからなっていないのではないかと感じてしまうのです。大兄貴はたまたま戦国時代に生まれ、その力の強さがたまたま合致したので七人隊の首領になったけれど、多分そうでなければそういうリーダーとして生きることは無いんじゃないかなと。本編においても集団で行動することのほとんど無かった大兄貴、そして最後自ら一人になった姿を見ていて、本来は「個」の人だったんだろうなと強く感じるのです。
そういう訳で、大兄貴がなんで七人隊の首領をやっているのかわからないと言っている一方、大兄貴が七人隊の首領以外の人生を送っている姿も私は浮かびません。大兄貴が七人隊の首領にふさわしいのは間違いないんですよね。大兄貴の代わりはいなくて、他の誰もあの6人を纏められない。七人隊が成立したのは大兄貴の力があってこそ。ただ唯一、その大兄貴が七人隊を結成した目的だけが宙に浮いている、というのが私の脳内だったんですが、なら、逆に考えてみればどうなのかと。つまり、「目的を持っていたのは大兄貴ではなく、別の誰かだったのではないか」という視点です。ショービジネスの例えで言うなら、原作の大兄貴が自らそれを立案するとは思えない。なら、誰がそれを提言したのかというと、私はそういうことをするのは煉骨しかいないと思います。同じように、当初七人隊を結成することにメリットを見いだしたのは大兄貴ではなく、煉骨だったのではないかと思って。私はこう考えた瞬間、なるほどな!(?)と合点がいきました。
大兄貴と煉骨の関係性が複雑なのは本編からして明らかですが、私はこの二人はかなり最初から付き合いがあるのだろうと感じています。おそらくは蛇骨ともそれほど変わらないくらいに(高橋先生も大兄貴と蛇骨は初期メンバーと考えるとしっくりくると回答されていますが、この「初期メンバー」は二人きりだと確定する言葉ではないので、煉骨が含まれていてもおかしくないと思います)
ここは興奮するので何度も言っているのですが、原作の煉骨が大兄貴に欠片を出せと言われた時に「なんのことだ」と堂々と白を切るじゃないですか。少なくともあの段階で煉骨は大兄貴に怯えてなんかいなくて、むしろ舐めていますよね。
ワイド版で高橋先生が「煉骨はチームに一人はいて欲しい二心があるタイプ。そういう人がいた方が、チームが仲良く纏まっているより良いなと思った」という旨の発言をされてるんですが、私は煉骨のそういう悪人としての部分が大好きで……。なので、欠片の件も、今までもあの手のことを何度もやっているから出来る態度だと思うんですね。少なくともこの頃の煉骨は大兄貴のことを分かってて、裏で何かをしてても上手くやれるつもりがあったんです。でも蘇り後はそれが崩れることが起きた。ずばり、最猛勝ネットワーク(?)です。これにより、煉骨の行動はまさしく大兄貴に筒抜けになってしまったんです。生前なら大兄貴が知らないで済ませられたこと、そこまで追及しなかったことも、そうは問屋が卸さなくなった。っていうのは真面目に二人の決裂の一因としてあると思ってるんですが、ともかくこの欠片の件でのやりとりは、生前の腹の探り合いを感じさせて非常に興奮する場面でして……(大兄貴が欠片を差し出した煉骨に「素直だな」と言うのは、普段の煉骨の行動がそうでなかったことへの裏返しだと思ってます)二人の力関係は単に煉骨<大兄貴では無かったのだろうこと、煉骨も大兄貴が力で束ねた「あの人殺しの集団」の一人と呼ぶにふさわしい、一筋縄ではいかない人間だったのだろうことを感じさせます。好き。
あと、煉骨が「あんなガキに」と心の中で思っていますが、これは実際に煉骨が「あんなガキ」だった頃の大兄貴を知っているからかなと思ったりします。要するに、首領になる前のただの「蛮骨」だった頃です。幻覚に幻覚を重ねた過程をしていますが、私は大兄貴を「大兄貴」という存在にしてしまったのは、おそらく煉骨なのだろうと考えています。蛇骨が煉骨にも大兄貴にも「兄貴」と呼ぶ、というのはよく言われていることですが、私もこのことから蛇骨と大兄貴が初期メンバーだったのだろうことは納得がいきます。であれば「蛮骨」を兄貴ではなく「大兄貴」と呼び始めた人物が他にいるはずで、私はそれに当てはまるのは煉骨しかいないだろうと思っています(大兄貴が自分から大兄貴と呼べと他人に言うとはとても思えないので。。)
そしてここで高橋先生の例の質問への回答を思い起こしたいのですが、質問者さまは「大兄貴が七人隊をスカウトして集めたのか」と尋ねられてますよね。あくまで大兄貴が主体なんです。けれど、先生のアンサーはそれに答えているようで答えていない。先生が述べているのは、「七人隊のメンバーは各々一人で生きていけるくらいの強さがあった」「そういう人たちが集まるからには最強の核となるリーダーが必要で、それが蛮骨であった」という話なんです。なんでしょう、すごく……受動的じゃないですか……………??
先生の答え方は「大兄貴が動いた」ではなく「結果としてそうなった」なんです。この文章を見ている分には「大兄貴が七人隊を自分でスカウトして結成した」イメージは沸いてこなくて、「最強の核となるリーダーが必要だった」誰かが存在してたことになるというか。それが誰かと考えたら、やっぱり煉骨しかいないと思うんですよ。どうしよう。幻覚の辻褄が補強されてしまった。
妄想なんですけど、(※この覚え書きには全文妄想しか無いです)七人隊を使って具体的に(殺しが楽しい意外の)利益を得たい、上りたいと考えそうなのってキャラ的に煉骨くらいしかいないんですよ。七人隊を結成する「メリット」が考えられて、それを大兄貴に提言した人物がいたとすればそれは煉骨なんです。煉骨は蛮骨という人間の利用価値を見いだした側の人間であってほしいし、大兄貴に自分と行動を共にする利点を説得していてほしい。
私は煉骨のような人間が七人隊にいるのは、そうでなくてはならない明確な理由があったからだと思ってます。大兄貴が「あんなガキ」であることも、学が無いことも、戦略が無い人間であることも煉骨は初めから十分理解してるはずです。それでも従うのは、蛮骨という男に利用価値を見いだし、自分はその中で上手く立ち回れる自信があったからだと思うんです(だから原作の煉骨は大兄貴の悪口や愚痴を他人に言ったりしないイメージですね。表向き従っている感じなので)
もちろん、煉骨は提言しただけなので最終的に決めたのは大兄貴だと思うんですけど。でも「大兄貴」という「七人隊の首領」を作り上げた片棒を担いでるのが煉骨だと考えたら、なんかこう……、、いいな……と思いますね……。やがて煉骨がその「大兄貴」を制御しきれずに自分が縛られてしまうというとこ、えっちだと思います。好き。
というあれこれを踏まえると、大兄貴と煉骨の最後のやりとりに漂う空気感が非常にしっくりくるというか。あそこの「てめえのやってることとどこが違う」に「違うね」と返した大兄貴のどこか幼い感じ、あれはきっと煉骨と出会った頃の大兄貴なんだろうななんて私は思う訳です。「七人隊」は多分この二人が始めて、そして大兄貴の手で終わらせたんだろうなと。煉骨が大兄貴へ叛心を抱いていた一方で、大兄貴は煉骨のことやっぱり好ましく思ってたんだろうと思います。そうでなければ大兄貴は煉骨と行動を共にしないだろうと思うので。おそらく隊の中でも長い付き合いがあったのだろう煉骨が大兄貴のことを分かっているつもりで見誤り、大兄貴が先手を打って欠片を抉り取ったところが二人の関係性の結果を表しているようで好きですね。大兄貴の方が煉骨をよく把握している。えっちです。私はこの場面が二人の永遠の決裂で断絶に感じられるとこが大好きなので原作の七人隊は地獄で再会せず解散してほしいです。好き。大兄貴はえっち(高橋先生の回答が個人の幻覚の幻覚を裏付けてしまう内容で興奮したという話をしたかっただけなんですが長い……)
おわり
原作の大兄貴のえっちだな〜〜と思うところって、大兄貴から漂う人生の目的の無さ、空虚さなんですね。
正直なところ、なんで七人隊の首領になったのかが全然わからなくて。
それこそ一旗揚げて大名になりたいとか、下克上とか、最強の集団を作りたいとかだったらわかりやすいんですけど。でもそうではないですよね。
七人隊は「殺戮を好む残忍な外道集団」であることは疑いないですが、じゃあ大兄貴がそうなのか?と言われると(もちろんある程度はその通りなんですけど)いろいろ疑問が残る。
原作の大兄貴って、あくまで本編を見ている限りでは全然戦闘狂、殺人狂らしくなくて。まず初登場からして(物語のメタ的事情はあれど)蛮竜を取り戻すのが随分遅いですよね。一番最初に甦って一番時間がある筈なのに、集合するまでの間、亡霊らしいことは多分何もしていないんですよ(蛇骨や凶骨のように前から活動していたなら噂になっているはず……)お礼参りの殺し方もめちゃくちゃあっさりでしたし。犬夜叉に出会った時の蛇骨や雑兵を殺して楽しそうな顔をしてる睡骨と比べたらものすごくテンションが低いんですよね。聖島でもさっさとここを出たいと言ってたくらいなので、犬夜叉を相手にしてる時でさえ、大兄貴は基本ずっと感情を「仕事」に振り向けたまま動いている。雇われた側としての義務感がつきまとったままというか。戦いや人殺しを単に趣味として楽しんでる人間にしてはかなり淡泊なんですよね。
アニメの大兄貴は、是非は置いといて七人隊を結成した目的ははっきりしてると思うんですよ。アニメの大兄貴は言動からして「強くなりたい、力が欲しい」人なので。人間では限界があるから、それを超えるために蛮竜も強くしたい。その手段としての千人斬りを達成するために戦に出る。そして、戦に出るなら(仕事を請け負うなら)集団を形成した方が都合が良い。平たく言うとそういう話だと理解してますし、細かいことは脇に置けばそれなりに筋は通っていると思います。
でも原作の大兄貴は当たり前ですけど別に願掛けとかしてないし。あくまで原作の話をするなら、この前提はまず根本的に成り立たないですよね。逆に言えば、アニメではこういうオリジナルの核を混ぜ込まなければ大兄貴という人の主軸を定められなかったということでもあります。
原作の大兄貴は、少なくとも蘇り後のあの段階において「強さ」を求めている人間ではないと思っています。大兄貴はもう「強い」のです。自分の強さへの自負があり、自信がある。四魂の欠片の魅力を理解して自ら手に入れようとしてた弟分(これは煉骨だけでなく凶骨や霧骨も)と違って、大兄貴はそれについて積極的な興味や欲があるようにも見えない。願掛けをする必要が無いからです。
(※蛮竜も雇い主に指示されるまで使おうという発想すら無かったし、弟分の欠片も形見という名目で埋め込んだから結果として強化されただけで強さ欲しさのために埋めこんだ訳ではないと思ってます。大兄貴自身が最後に煉骨に否定してたのは結局その辺なので)
アニメの大兄貴って、おそらく生前討伐されたのは自分が弱かった(強さが足りなかった)からだと思ってるんですよね。だから強くなければどうにもならない人の世がー!!……的な発言になるのかなと思うんですけど。
でも原作の大兄貴は多分そっちじゃなくて、納得するかは別にして「散々利用された挙げ句強すぎて危ねえからって追い詰められて首を刎ねられた」現実の方が色濃く頭に残ってるんじゃないかなと思う。大兄貴は強い。それが「蛮骨」の存在で今までの生き方そのものだから。そういう、強かろうが負けた、どうにもならない現実があったということを知ってるのが原作の大兄貴だと思うんです。もちろん、強くなりたいと貪欲に力を求める時期もきっとあったに違いないんですけど、それは通り過ぎた過去なんだろうと。
「さんざん大名どもに利用されて」という吐露からして、七人隊という雇われ兵集団としての生活は、少なくとも大兄貴にとっては理想通りのものでは無かったのだろうなと思います。たとえ主君を定めなくても、「雇われ兵」である以上、一時的であろうと誰かに縛られるのには違いない訳ですし。誰より支配を嫌ってそうな大兄貴がその枷を負う首領の立場で有り続けるというのは、冷静に見るとけっこう矛盾していると思うんです。そう感じてしまうのは、結局のところ大兄貴の中に何らかの軸が見えないから。強くなりたい!でも良いし、強い奴と戦いたい!でも良いし、人殺し楽しい!でも良い、でもどれも大兄貴の行動にある程度当てはまっているようでいて、ぴったり来るものではないんですね。
犬夜叉と大兄貴は真逆だと思ってるんですが、大兄貴には「命を掛けて守る何か」がどこにも見当たらないんですよね。大兄貴に万が一恋人がいたら七人隊の首領なんてやってないだろうなというのは日頃からめちゃくちゃ思っていますが、犬夜叉にとってのかごめちゃんのような、自分のその力で守りたいと思えるような大切な人の影がない(過去にはいたのかもしれないが、少なくとも今はいない)
弟分は大兄貴にとって「守る」対象でないことは本編の行動からして明らかなので、これも除外(大兄貴が犬夜叉のような「仲間思い」の人間であれば七人隊の崩壊を自ら止めに行く筈ですが、そんな素振りは一切無いので。煉骨の裏切り行為も、大兄貴がそれを予測しなかった筈は無いし、蛇骨が殺されることを止めたい気持ちがあるなら大兄貴が直接監視するのが一番だけど、そういう行動を全く取らない。大兄貴からすれば、弟分が好きに動いた上での死は必然的なもの?なのかなとも思います)
大兄貴自身の口から出た七人隊を表す言葉が「あの人殺しの集団」なのが大好きなんですが、弟分についてはほんとにこれが全てだと思うんですよ。舐めんじゃねえぞって犬夜叉に切った啖呵がこれなんですもん。大兄貴には雇われ兵として戦をして恐れられた実績がいくらでもあろう筈なのに、自分と同等以上の力を持った相手に自慢するのは「七人隊の首領としてあの人殺しの集団を束ねた」という、小規模な身内の話なんですよ。これってある意味最上級の褒め言葉だなあと思いつつ……。逆に言えば、大兄貴には「それしか無かった」のではないかとも思う訳です。
大兄貴は己の力で戦国最強になりたい訳でもなく、純粋に殺戮を楽しむわけでも無く、誰かを守りたい訳でもない。「七人隊の首領であったこと」が多分大兄貴のすべてだった。七人隊の首領で居続けるのは、あの人殺し集団を力で従えること。それ以上でも以下でも無い。煉骨を粛正して「一人」になることになんの躊躇いもなかったのが何よりの証なのかなとも思ったりします。えっちだな。好き。